精神医療への受診アクセスを充実させる改定を求める
- 2026/06/26 14:22 JST
令和8年6月26日
厚生労働大臣 上野 賢一郎 様
福井県保険医協会
会長 津田 武嗣
精神医療への受診アクセスを充実させる改定を求める
国民医療の向上と確保へのご尽力に敬意を表します。
さて、2026年度診療報酬改定において、精神保健指定医以外の医師が行う通院・在宅精神療法については、注13の施設基準を満たし届出を行った保険医療機関でなければ、所定点数の100分の60に減算されることとなりました。
また、注13による算定の場合は、1回の処方で抗うつ薬3剤以上又は抗精神病薬3剤以上を投与した場合には通院・在宅精神療法が算定できず、心理支援加算(注9)についても算定できないこととなりました。
一方、2025年5月12日の「精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会」では、精神科初診待機日数の平均が20.9日であることが示されています。
また、同年12月5日の中医協では、精神疾患を有する患者数が2017年の419.3万人から2023年には603万人へと183.7万人増加し、精神医療に対する需要が大きく増加していることが報告されました。
このように精神医療への需要が増大し、受診アクセスの改善が求められている中で、通院・在宅精神療法に対する大幅な減算や算定制限は、地域における精神科外来医療の提供体制を弱体化させるおそれがあります。結果として、初診待機期間のさらなる長期化や患者の受療機会の縮小を招き、精神医療の需給バランスの悪化を通じて深刻な医療問題・社会問題を引き起こすことが懸念されます。
精神保健指定医は本来、措置入院や医療保護入院等の法的判断を担うための資格であり、外来精神医療の質を直接評価する資格ではありません。入院医療に関する資格の有無をもって外来精神医療の診療報酬に大きな差を設けることは適切ではなく、地域精神医療の実情にもそぐわないものと考えます。 以上を踏まえ、下記の事項を強く要望いたします。
記
一、精神保健指定医資格の有無を理由とする通院・在宅精神療法の減算規定を廃止すること
一、通院・在宅精神療法の施設基準要件(注13)による算定制限を廃止すること
一、精神科外来医療の提供体制を維持・充実し、患者の受診アクセス向上につながる診療報酬体系へ見直すこと
以上








