今すぐ、要件を満たしている時間外加算の減点を中止してください

  • 2023年11月 9日(木) 10:41 JST

令和5年11月9日

社会保険診療報酬支払基金 御中

福井県保険医協会

会長 津田 武嗣

今すぐ、要件を満たしている時間外加算の減点を中止してください

 貴職におかれましては、国民医療の確保のために尽力しておられることに敬意を表します。

 さて、当会に次のような報告がありました。

当院は、日曜日は終日休診、平日と土曜日の午後を休診としている。診療応需の態勢を解いた平日の午後に急患等やむを得ない事由により患者から診療を求められたので、再び診療を行う態勢を準備し診療をおこなった。特定の保険者のみが減点をしてきた(保険者返戻)。

 追加報告として、

・基金の審査で当該保険者以外から減点されたことはない(保険者独自の見解なのか?)

・国保から減点されたことはない(過去から算定可としている)

 つまり、次のことが言えるのではないでしょうか。

 告示・通知からも明らかなように、平日の午後を休診としていて、診療応需の態勢を解いていた場合、急患等やむを得ない事由により患者から診療を求められて、再び診療を行う態勢を準備し診療を行った場合、福井県の医療機関の診療実態、患者の受診上の便宜等を考慮した結果、過去から算定可であった。つまり、これからも算定可であるとしか言いようがない。

【補足】

 告示・通知からも算定が可能である事は明白である。

・通知よりも上位にある告示では、診療時間以外の時間に時間外加算を算定すると書いてある。

・通知の前段では、時間外の標準を示しているが確定するものではない(後段の但し書きがある)。

・通知の後段では、標準で示されない部分(平日の午後を休診)について、その表示する診療時間以外の時間をもって時間外として取り扱うと書いてある。

 私たち(福井県の開業医)は、

・週40時間労働制を基準として経営します。日曜日以外の平日に1日分の休診日が必要です。

・基本的に終日休診は、患者の利益になりません。よって、平日と土曜日の午後を休診とします。

・大抵の開業医は、平日と土曜日の午後の休診を自己研鑽や地域医療の活動に充てます。

・それでも、患者さんから診療応需があれば、大抵の開業医は可能な限り応需します。