令和6年9月11日
厚生労働大臣 武見 敬三 様
福井県保険医協会
会長 津田 武嗣
副会長 吉田 浩士
副会長 三崎 裕史
マイナ保険証の利用率の低さは、トラブル続きのオン資確認(マイナ保険証)が原因です!
これ以上、医療機関に責任を転嫁しないでください
国民医療の向上と確保へのご尽力に敬意を表します。
さて、患者や医療従事者は導入義務化決定以来オン資確認(マイナ保険証)のトラブルに悩まされています。マイナ保険証を持参して煩わしい思いをするよりも健康保険証を持参して今まで通りの受診を望んでいる患者が多いのが現状です。その結果がマイナ保険証の低利用率に表れていると考えます。
その低利用率の根底には、国のオン資確認(マイナ保険証)の強引な導入による混乱(周知不足、トラブル、登録情報の不完全性)に原因があると言わざるを得ません。
また、健康保険証を持参すれば(マイナ保険証を使わなければ)医療費全額(10割)を請求される心配も不安もありません。更に、マイナ保険証のメリットが強調されているなか、健診情報や薬剤情報が表示されても、直近の情報を得ることはできません。1か月以上前の薬剤情報か、数か月~数年前の健診情報しか表示されません。お薬手帳や健診の結果用紙の情報が確実に正確で早いのです。今のところ、マイナ保険証にメリットを感じない患者が多いのが現状と思われます。
医療現場では、このような患者の声や様子も見えてきます。
・大事な個人情報が入っているので、(マイナ保険証を)持ち歩くのが怖いので持参できない
・マイナカードを持っているが、保険証として利用したくない
・(オン資確認の操作にあたって)一回一回側について対応が必要である
・(オン資確認の操作にあたって)介助していると怒り出す人もいる
・(マイナ保険証の)紛失騒動もあった
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「マイナ保険証を使う機会を奪っている」とか「療担規則違反となるおそれがある」とか、現場の事情を踏まえない議論は慎重におこなっていただきたいと考えます。少々、威圧的な表現に感じられます。現場の混乱に日々対応せざるを得ない医療機関の実情もご理解いただきたいと思います。
私たちは、次の事を求めます。
記
一、健康保険証の廃止を今すぐ中止すること
一、オン資確認(マイナ保険証)の低利用率による医療機関への個別調査・指導等をおこなわないこと
以上